訪問美容ならパーマを自宅で利用できる？料金やサービスを受ける流れ・準備などを紹介
美容室へ通うのが難しい方が、自宅や介護施設にいながらパーマをあてられるサービスをご存知ですか？専門の美容師が利用者の元へ訪問し、美容サービスをおこなう「訪問美容」では、カットやカラーの他にパーマをおこなうサロンもあります。
今回は「訪問美容でパーマを利用してみたい方」に向けて、「料金目安」や「予約から利用までの流れ」などを、事例も交えながら解説します。
監修者：hair salon nanaオーナー 大間圭子様
Contents
訪問美容では自宅・施設でパーマ施術が受けられる
「訪問美容」とは、美容院へ通うことが難しい高齢者・要介護者の方が、ヘアカットやシャンプー・ヘアカラー等の施術を、ご自宅や施設にいながら受けられるサービスのことです。美容師資格をもったプロの美容師が訪問し作業をおこないます。
そんな訪問美容サービスの中でも「パーマ」を提供されるサロンが、ここ最近少しずつ増えてきました。訪問美容のパーマでは、美容室と同様に専用の道具や薬剤を美容師が持参し、お客様の希望に沿って髪を巻いていきます。
訪問美容で「パーマ」を利用された、80代女性の事例
実際に訪問美容サービスで「パーマ」を利用されたお客様の事例について、訪問美容サロンオーナーの大間様にお話しを聞きました。
■ご利用者：80代女性
■ご依頼者：ご本人の娘さん
■施術場所：ご自宅
ホームページをご覧になった娘さんからの申し込みで、ご自宅に訪問しヘアカットとシャンプー・パーマの施術をさせていただきました。足腰が悪く外出が難しいとの理由で、今回はじめて訪問美容サービスをご利用されたそうです。
訪問までに娘さまとお電話にて、髪の長さやパーマの当て方など、仕上がりについて打ち合わせしておきます。このときお体の具合や疾患の内容・どのくらい座っていられるかなども詳しく確認し、当日はお身体に無理がないよう配慮して作業を進めてます。
施術時は娘さんに付き添いをお願いし、施術時間と道具の準備・片付け時間もあわせて、約2時間半～3時間ほど作業をおこないました。周囲が汚れないようしっかりと養生してからヘアカット・パーマをおこない、最後は洗面台をお借りして、洗髪・ドライヤーをして完了です（体勢的に洗面所での洗髪が難しいお客様の場合、移動式のシャンプー台を持参することもあります）。
サッパリ清潔感のある仕上がりをみて、ご本人様・娘さまともに喜んでくださいました。もともと2か月に1度はサロンへパーマをあてに通われていたそうで、今回訪問美容サービスをご利用いただけて非常に嬉しかったです。
訪問美容でパーマを利用できるのは、どんな人？
そもそも「訪問美容サービスを受けられる人」は、法律で以下の様に決められています。
・何らかの身体的な事情（高齢・病気・障害・怪我など）で、美容室へ通うのが難しい方。
・妊娠・子育てで美容室へ通うのが難しい方。
・上記に該当する方のご家族。
参考元：理容師法施行令第４条第１号及び美容師法施行令第４条第１号に基づく出張理容・出張美容の対象について
それに加えて、身体的な問題が発生しないよう
・椅子に座ったまま、姿勢が保てる方
・前屈、もしくは後ろに体勢を倒せる方（洗髪のため）
・パーマ剤で頭皮がかぶれない方
といったお体に関する条件を満たす必要があります。退院したての方などは、免疫の低下により皮膚がパーマ剤でかぶれやすくなるため要注意です。
訪問美容のパーマ料金の相場
訪問美容サービスでは、いくら位の料金でパーマを利用できるのでしょうか？
以前にGOCHOKIにて「訪問美容サービス事業所 30社」を対象におこなった「料金相場」に関する調査によると「パーマ料金のみ」の平均相場が、施設で5,581円、自宅で6,638円であることがわかりました。
多くの場合、パーマだけでなく「ヘアカット」「シャンプー・ブロー」を合わせて利用するため、1回の訪問依頼で発生するおおよその料金相場は、以下のとおりです。
施設でサービスを受ける場合の「平均費用」
パーマ 5,581円
カット&シャンプー 4,468円
出張費 611円
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合計：10,660円
自宅でサービスを受ける場合の「平均費用」
パーマ 6,638円
カット&シャンプー 5,825円
出張費 962円
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合計：13,425円
あくまで相場ですが、訪問美容でパーマを利用される際は「このくらいの費用が必要」という目安にしていただければと思います。
【関連記事】：訪問美容の料金相場とは？施設と自宅のサービス価格を30社調査した結果
訪問美容でパーマを受ける際、お客様が準備するもの
基本的に必要な道具はすべて美容師側が用意しますが、ご自宅でサービスを受ける場合、利用者側に準備を依頼されるものがいくつかあります。準備物については予約時、もしくは事前に打ち合わせ時にあらかじめ確認するのが一般的です。
【利用者側で準備するもの】
・1畳～2畳分の施術を受けるスペース（シャンプー台を持ち込む場合、＋2畳）
・椅子（長時間座るため、ひじ掛けがあるものが望ましい）
・鏡を置く机・テーブル
・コンセント
・洗面所、もしくはお風呂場（洗髪するため。移動式シャンプー台を持参するケースもある）
・お湯、お水
・駐車スペース（訪問美容師が車移動の場合）
また施術中に出たゴミはすべて美容師が回収するため、利用者側が掃除やゴミ処理をする必要は基本的にありません。ちなみに「美容師側」が持参する道具は以下のような内容です。
パーマクロス、シャンプークロス、ロッド＆ロッドケース、パーマキャップ、パーマ液（1液、2液）、ゴム、ペーパー、移動式シャンプー台、シャンプー＆トリートメント、ドライヤー、ゴミ袋、ブルーシート、養生テープ、ガムテープ、掃除機やほうき、延長コード など
訪問美容でパーマを予約～利用するまでの流れ
最後に訪問美容サービスでパーマを利用する際の、問い合わせから訪問までの流れについて確認しておきましょう。
1．メールや電話で予約
近隣で訪問美容サービスを提供するサロンをネットや広告で調べ、ホームページやメール・電話などで予約を入れます。サロンによってはパーマを提供していないため、訪問美容のメニューを確認してから申し込みます。
2．打ち合わせ・事前準備
電話やメールにて、準備物の確認や仕上がりイメージなどを、あからじめ打ち合わせする場合が多いです。当日までに簡単に部屋を片付け、作業スペースを確保しておきます。
3．訪問・部屋の準備
美容師が自宅へ訪問し、まずは作業ができるよう部屋をセッティングします。部屋が汚れない様、養生シートなどで床をしっかりカバーし、椅子や鏡・機材等を設置します。
4．カット・パーマ・シャンプーの施術
椅子に座り、お洋服が汚れない様にそれぞれカットクロス・パーマクロスをつけ、カットとパーマをおこないます。もしシャンプー台で髪を洗う場合は、パーマの待ち時間に台を組みたてるケースが多いです。
パーマ液の放置時間が終わったら、パーマ液をお湯で洗い流してトリートメントを塗布し、ドライヤーでよく乾かします。
5．片付け・お会計
最後に養生シートや道具を片付け、掃除機やコロコロできれいに部屋を掃除します。掃除・片付け・ゴミの回収はすべて美容師がおこなうため、依頼者側が何かする必要は特にありません。
部屋が元通りになったら、最後にお会計をして完了です。サービスが良ければ、あわせて次回予約を入れておくとスムーズです。パーマの理想的な頻度は「2か月に1回」と言われています。
まとめ
「訪問美容でパーマを利用すること」について、料金や事前準備・利用までの流れなどを確認しました。具体的にパーマを依頼するイメージは湧きましたか？
訪問美容サービスを利用すればサロンさながらの品質で、ご自宅や施設で気軽にパーマを当てていただくことが可能です。興味のある方は、是非これを機に申し込んでみてはいかがでしょうか。
GOCHOKIでは訪問美容サービスに関心のある利用者様・訪問美容師様に向けて、有益なコラムを毎月発信しています。是非そちらも覗いてみてくださいね。
【この記事でご協力いただいた訪問美容師さま】
hair salon nana
大間 圭子 様
兵庫県明石市にて、訪問美容を併設したプライベートヘアサロン「hair salon nana（ナナ）」のオーナーを務める。水素トリートメントによるダメージケアなど、個々の髪質に寄り添った施術・サービスを提供する。
訪問美容によるパーマサービスは、カット・ブロー込みで8,000円～より提供。
（出張距離・シャンプー台の有無等により変動）
HP：https://www.hairsalonnana2k2mh.com/
住所：兵庫県明石市大蔵本町5-6-1
問い合わせ：078-911-5936 / mix3.hi1008.0201@gmail.com
Instagram：https://www.instagram.com/hairsalonnana/