美容室経営の悩み4つ|経営状態を改善する解決方法5選を紹介!
独立して美容室を経営していく上で、集客やスタッフ採用、生産性の向上、収益の改善といった悩みは避けて通れません。
あなたも美容室を経営している中で、上記のような悩みに直面しているのではないでしょうか。
ここでは、美容室の経営において直面しやすい悩みとその解決方法5つをご紹介します。
Contents
美容室オーナーが直面しやすい、美容室経営の悩み4つ
美容室経営において、直面しやすい経営課題というものがあります。
ここでは、美容室オーナーが抱える経営の悩み4つを紹介します。
①集客がうまくいかない
②生産性、利益率が上がらない
③よいスタッフがなかなか集まらない
④スタッフを採用しても離職してしまう
また、経営の悩みの解決方法については「美容室経営を改善する方法、解決策5選」の章でお伝えいたします。
①集客がうまくいかない
美容室経営を始めた方が、まず真っ先にぶつかるのが集客の課題です。
美容室を経営し続けていくためには、新規顧客とリピーターの獲得が欠かせません。
リピーターが増えて経営が安定してくれば、集客は悩みではなくなるかもしれません。
とはいえ、そこに到達するまでの間は、この悩みに積極的に対処していく必要があります。
②生産性、利益率が上がらない
お客様は来てくれているし、スタッフたちも真面目に働いてくれているのに経営が苦しい…という美容室オーナーさんも少なくありません。
そういった場合には、生産性、利益率に課題があるケースが多いです。
生産性を向上させていくことで、長時間労働や過剰な集客をしなくても、経営を成り立たせていくことができるようになります。
③よいスタッフがなかなか集まらない
美容業界のあるあるとして、よいスタッフがなかなか見つからない、というものがあります。
慢性的に人材不足の美容業界において、良い人材を見つけることは容易ではありません。
ですが、打つ手がないわけではありません。
後述する「美容室経営を改善する方法、解決策5選」の「③よいスタッフの確保」で紹介する方法を使うことで、人材不足な美容業界でも、良い人材を惹きつけることができるでしょう。
④スタッフを採用しても離職してしまう
せっかく良いスタッフを採用したのにすぐに辞めてしまった、という話も美容業界ではよく聞かれます。
この悩みについては、正攻法の対処法が望まれます。
「この美容室で働き続けたい」と思える美容室にできるよう、次の項目で紹介する「④離職率の低下」でご紹介するような対策をしてみましょう。
美容室経営を改善する方法、解決策5選
先述の4つの悩みを解決し、経営状態を改善していくためには、多角的な取り組みが必要です。
この章では、以下5つの観点から、美容室経営を改善する方法をお伝えします。
①集客の改善
②生産性、利益率の向上
③よいスタッフの確保
④離職率の低下
⑤新しいサービスの開拓
①集客の改善
現代における集客ではまず「ホームページやSNSの活用」「予約しやすいシステムの導入」が欠かせません。
ホームページや、以下のようなSNSを活用することで、潜在顧客に広くアプローチすることができます。
・LINE(ライン)
・Instagram(インスタグラム)
・YouTube(ユーチューブ)
・Twitter(ツイッター)
・Facebook(フェイスブック)
特に、LINEであれば、LINEビジネスアカウントを作っておくことをオススメします。
LINEビジネスアカウントを取得することで、お客様へキャンペーンの連絡を一斉送信したり、お店をLINEから予約してもらうことができます。
予約のしやすさは、美容室の集客に大きく影響する部分ですので、ぜひ導入してみましょう。
一方、アナログな集客として意外と効果があるのが「チラシ配り」です。
とはいえ、ただやみくもに配っても高い集客効果は得られません。
あなたの経営する美容室の立地やターゲット層を分析した上で、対象になる顧客が多そうな地域を絞り込み、チラシ配りをしていきましょう。
その後も「チラシを見て来ました」と言ってくださるお客様の声を参考にしながら、効果の高いエリアを見極めていくことで、少ない労力で大きな効果をあげられるようになっていきます。
家があなたのお店から近く、美容室のターゲット層にも合致しているお客様にチラシを届けることで、将来的なリピーターを確保していくことができます。
②生産性、利益率の向上
「たくさんのお客様に来ていただいているのに、経営が苦しい…」
「スタッフたちが疲弊していて、今のままでは経営を続けていくのが難しそう…」
上記のような悩みを抱えている美容室オーナーは少なくありません。
そういったとき、検討するべきなのは「顧客単価の設定」と「時間単位の売上意識」です。
いくらお客様が多くても、価格が安かったり、適切な時間配分で作業ができていないと経営状態は改善されません。
例えば、同じように1日10人のお客様を接客している美容室でも、顧客単価が違えば大きな収益の差が生まれます。
A店:10人×5,000円=50,000円
B店:10人×8,000円=80,000円
(人数)×(単価)=(1日の売上)
1日の売上だと上記のような数字になりますが、これが1ヶ月、1年だと、以下のようにどんどん大きな差となっていきます。
A店:50,000円×20日=100万円
B店:80,000円×20日=160万円
(1日の売上)×(20日)=(1ヶ月の売上)
A店:100万円×12ヶ月=1,200万円
B店:160万円×12ヶ月=1,920万円
(1ヶ月の売上)×(12ヶ月)=(1年の売上)
以上のように
「ひとりのお客様当たりの売上はいくらか(顧客単価)」
「1日およそ何人のお客様の対応ができているか(時間単位の売上意識)」
といったことを分析しましょう。
そうすることで
「それぞれのサービスをいくらに設定するか」
「それぞれのサービスにどれくらいの時間を使うか」
が見えてきて、生産性、利益率の向上を目指すことができます。
ただ、上記のような分析をしてもなかなか経営改善しないという場合は、美容室経営の知識を持つコンサルタントに依頼するのもひとつの手です。
経営に関する専門的な知識をもとに、美容室経営の改善手段を考えてくれます。
生産率や利益率という課題は、経営していく中で何度か直面するものです。
その都度、経営の現状を分析し、理想とする美容室に近づけていきましょう。
美容室の経営が悪化しやすい1、2月や11月の閑散期に何をしておくか、ということも大切です。
閑散期の経営改善のためにやるべきことについては、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。
→ 美容室が暇な月はいつ?美容師が閑散期に取り組めること5選
③よいスタッフの確保
美容業界は慢性的な人材不足の状態にあります。
その中でよいスタッフを確保するために必要なのは、労働環境の整備です。
「年間休日数が少ない」「労働時間に対する給与が少ない」「キャリアステップが見通せない」といった条件では、今の時代なかなか良い人材を見つけることはできません。
スタッフを採用するにあたって「この美容室で働きたい」と思えるような労働環境を揃えていくことが大切です。
たとえば、以下のような方法があります。
・働く上で、無理のない営業時間を設定する
・日祝を休みにする
・完全週休2日制にする
・休日を他の美容室より多く設定する
・福利厚生を充実させる
もちろん、労働環境を改善する手段すべてを実現することは難しいかもしれません。
ですが「他の美容室より労働条件がよい」ということは、その分多くの応募者を惹きつけることができるということです。
多くの応募者が来ることで、良いスタッフに巡り会える可能性も高まります。
これからの時代を見据え、働きやすい環境づくりをして、良いスタッフを確保していきましょう。
④離職率の低下
美容業界は離職が多いことでも知られています。
離職を防ぐためには「③よいスタッフの確保」でも触れたように「この美容室で働き続けたい」と思える環境づくりが必要です。
働き方の見直しをしっかりと行うことは、新しいスタッフの確保だけでなく、すでにいるスタッフの離職を防ぐことにもつながります。
他にも「スタッフ面談」を定期的に行うことも、離職率を下げるために使える対策法のひとつです。
スタッフひとりひとりと定期的に面談を行い、意見や希望を聞き取ることで「この美容室のオーナーは、ちゃんとスタッフの声を聞いてくれる」と感じてもらえるようになるでしょう。
また定期的に面談をすることで、美容室内の人間関係を把握しておくこともできます。
誰しも、ギスギスしている職場よりも人間関係がいい職場で働きたいものです。
スタッフ間の関係性を知った上で、働きやすい雰囲気を作り出していくために気を配っておきましょう。
また「研修がしっかりしている」というのも、離職率低下のために必要な要素です。
カットやヘアケア、接客技術などの研修を定期的に行うことで、スタッフたちは美容師としてのスキルアップが実感できます。
美容師として成長が実感できることで、やる気や自信につながり「ここで働き続けよう」という気持ちを後押しすることができます。
上記をまとめると、離職率を下げるためには「スタッフの声をよく聞き、環境の改善に力を入れる」ことが大切と言えるでしょう。
⑤新しいサービスの開拓
美容室の経営を改善する手段として「新しいサービスを開拓する」という方法もあります。
たとえば、「訪問美容」は最近特に注目されてきている新しい美容サービスのひとつです。
訪問美容では、高齢や心身の不調・育児出産など何らかの原因で美容室へ足を運べない方のために、美容師がお客様の自宅や施設へ自ら訪問し、ヘアカットやカラーなどのサービスを提供します。
この訪問美容は、美容室へ足を運べない方をお客様とする仕事であるため、美容室経営の中でターゲットとなっていなかった層にアプローチすることができます。
また、訪問美容は予約をいただいてから訪問するというワークスタイルです。なので、予約がある時間以外は、別の仕事などをすることができます。
新しいターゲット層への集客ができ、生産性の高い働き方ができる訪問美容。
お客様に高齢の方も多いことから、将来的にニーズの高まることが確実視されています。
ぜひあなたも、サービス開拓の可能性のひとつとして、訪問美容を一度検討してみてはいかがでしょうか。
→ 訪問美容師の需要と現状│更にニーズの高まる訪問美容の業界で活躍するために
まとめ
ここまで「美容室オーナーが直面しやすい、美容室経営の悩み4つ」をテーマに、美容室経営の改善方法を5つご紹介してきました。
集客や生産性の改善、スタッフの採用や育成といった経営課題を分析することで、次に取るべき対策が見えてきます。
また、時代に合わせた労働環境の改善が必要であるように、今後の美容師の働き方においても新しい可能性を知っておくことが大切になるでしょう。
美容師の新しい働き方の中でも訪問美容は、今後ニーズが高まる美容サービスとして注目を集めています。
当サイト「GOCHOKI」では、訪問美容師になりたい方に役立つ内容の記事を多数掲載しています。
訪問美容に興味がある美容師さんは、ぜひ参考にしてください。