訪問美容に適した移動方法は何?乗用車・バイク・電車のメリット・デメリット
訪問美容サービス「GO!CHOKI(ゴーチョキ)」です。
訪問美容師の皆さんは、訪問美容をするうえで移動手段について考えたことはありますか?
- ・乗用車
- ・バイク(自転車含む)
- ・公共交通機関(電車・バス)
など、考えられる移動手段はいくつかありますが、それぞれメリットとデメリットが存在します。
今回は、上記3種類の交通手段を訪問美容で利用する際のメリット・デメリットを紹介し、訪問美容をするうえでオススメの交通手段を考察していきます。
そして最後には、移動理美容車について「価格」「利便性」の観点から、個人で所有すべきかどうかを解説します。
Contents
訪問美容における交通手段の必要性|美容室を起点とするなら徒歩で十分な場合もある
初めに、訪問美容における交通手段の必要性についてお伝えします。
訪問美容と聞くと「自宅からお客様のお宅や介護施設に車などで訪問して、サービスを提供する」というイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか?
しかし、訪問美容サービスの需要が年々高まっていることもあり、訪問先が自宅から徒歩圏内だったり、サロンワーク中に次の予約までの空き時間を活用して、近くにお住いの方のお宅に訪問するというケースも徐々に増えています。
そのため、訪問先やエリアの条件によっては交通手段を考える必要がない(徒歩で十分)というケースもあるのです。
乗用車を訪問美容の移動手段として選ぶメリットとデメリット
まず初めに乗用車のメリットとデメリットを見ていきましょう。
簡単にまとめると以下のようなメリット・デメリットが挙げられます。
【メリット】
- ・荷物を多く運べる
- ・訪問範囲を広く設定できる
【デメリット】
- ・運転免許が必要
- ・駐車スペースを考える必要がある
これらのメリット・デメリットに関して詳しく見ていきましょう。
荷物を多く運べることが何よりのメリット
乗用車においては、上述した2つが代表的なメリットなのですが、その中でも「荷物を多く運べること」は乗用車ならではのメリットと言えます。
訪問美容は移動距離もさることながら、荷物の多さも大きな特徴です。
訪問美容で必要な道具としましては、
- ・カット用品(ハサミ・コームなど)
- ・掃除道具(ゴミ袋・ほうき・ブルーシートなど)
- ・移動式シャンプー台
などが挙げられます。
移動式シャンプー台は必須ではありませんが、サービスの品質向上を狙うのであれば持っておきたい道具です。
⇒移動式シャンプー台に関して詳しく知りたい方はこちらの記事も併せて読んでみてください。
移動式シャンプー台は重量もあるので、徒歩や自転車・バイクでの持ち運びは厳しくなります。ですので、移動式シャンプー台を持ち運ぶなら、乗用車での移動が現実的であると言えるでしょう。
デメリットは駐車スペースを考慮しなければいけないこと
一方、デメリットは「運転免許が必要なこと」と「駐車スペースを考慮しなければいけないこと」の2つです。
訪問先に広めの駐車スペースが無ければ、近くの時間制駐車場を利用する必要があります。
しかし、駐車スペースや時間制駐車場が訪問先の近くにないとなると、駐車場を探してそこから徒歩で訪問先へ向かうしかありません。
移動式シャンプー台を長時間徒歩で運ぶのは体力的にかなり消耗しますので、訪問先の周辺に駐車場があるかをしっかり下調べしたうえで、訪問する必要があるでしょう。
◆訪問先にあらかじめ乗用車で訪問することを伝えておくのがオススメ
対策として、下調べすることももちろん大切ですが、「訪問先に乗用車で訪問することを伝えておく」ことも一つの手段としてオススメです。
訪問先の方であれば、周辺地理に詳しいだけでなく訪問する際の注意点(訪問先の詳細な場所など)を教えていただける可能性があります。
訪問前には下準備としてできることをしっかりやっておきましょう。
バイク(自転車含む)を訪問美容の移動手段として選ぶメリット・デメリット
続いて、バイク(自転車含む)のメリットとデメリットを紹介します。
バイク(自転車含む)のメリット・デメリットを簡単にまとめると以下の通りです。
【メリット】
- ・移動の際、小回りが利く
- ・駐車スペースをあまり考えなくても良い
【デメリット】
- ・運転免許が必要(バイクの場合)
- ・荷物量が制限される
これらについて詳しく見ていきましょう。
メリットは移動の際に小回りが利くこと
バイク・自転車のメリットは乗用車に比べて車体が小さいので、移動の際に小回りが利く点です。駐車スペースも乗用車ほど広いスペースを必要としないので、住宅街への訪問にも臨機応変に対応できることが大きなメリットでしょう。
バイクの場合は、乗用車とほぼ同じ広さで訪問エリアを設定することもできるため、小回りが利くメリットを活かした訪問ルートの設定をしてみてもいいかと思います。
デメリットは荷物量を考えなければいけないこと
バイク(自転車含む)のデメリットは、荷物量が制限されてしまうことです。
自転車だと荷台が狭い分、背負える大きさの鞄に限られますし、仮にバイクであっても「背負える大きさの鞄+バイクの収納スペースに収まる程度の荷物」になってしまいます。
移動式シャンプー台はものによって折りたたみが可能ですが、背負いきれるカバンに入らない可能性もあり、重量もあるため持ち運びできないものとして考えた方が良いでしょう。
◆移動式シャンプー台はケリーパッドで代用することも可能
移動式シャンプー台の持ち運びはできませんが、ケリーパッドでの代用が可能です。
ケリーパッドは、寝たままの状態でシャンプーできる道具で、介護の現場でも使用されている道具です。
コンパクトに収納できるほか、ゴミ袋などで自作することも可能なので、「荷物量を制限したい」という方にオススメです。
公共交通機関を訪問美容の移動手段として選ぶメリット・デメリット
最後に、公共交通機関(電車・バス)を移動手段として選ぶメリット・デメリットを紹介します。
メリットとデメリットを簡単にまとめると、以下の通りです。
【メリット】
- ・駅を起点として訪問エリアを設定できる
- ・都市郊外から都市部、都市部から都市郊外への訪問が乗用車より安くできる
【デメリット】
- ・訪問エリアが駅周辺に限られる
- ・駅を複数またぐと移動費がかさむ
これらについて詳しく解説していきます。
メリットは駅周辺であれば訪問エリアを設定しやすいこと
公共交通機関を使うメリットは、駅を起点として訪問エリアを設定できる事です。
住宅街や介護施設が近くにある場合、乗用車で必要だった駐車スペースなどが必要なくなるため、より訪問先への行き来がしやすくなります。
また、都市郊外から都市部、都市部から都市郊外への移動となった場合に乗用車よりも出張費が安く済むことなどもメリットとして挙げられます。
乗用車の場合ですと、都市部から都市郊外(もしくは都市郊外から都市部)へスムーズに移動しようと思うと高速道路を使用しなければいけません。ですので、電車に比べると出張料がかさんでしまいます。
駅周辺の訪問もしくは最寄り駅から2~3駅の範囲であれば、公共交通機関の利用はオススメです。
デメリットは訪問先が駅周辺に限られてしまうこと
一方で、公共交通機関のデメリットは、訪問エリアが駅周辺に限られてしまうことです。これはメリットでもあるのですが、駅からの移動が徒歩になるため、駅周辺に範囲が制限されてしまうことはデメリットであるとも言えます。
訪問先が駅から遠いとなった場合、そこまで徒歩で移動しなければならないため、時間的にも体力的にも負担が大きくなってしまいます。また、1日の間に複数の駅周辺へ訪問するとなった場合、その分の移動費がかさむため、採算をとるのが難しくなるでしょう。
◆駅周辺に介護施設がある場合、デメリット以上にメリットが大きくなる
上記のデメリットは、駅周辺に介護施設があれば大きく軽減できます。
何故なら介護施設の訪問では一度に多くの方のヘアカットを行い、人数に応じた料金を受け取ることができるからです。
個人のお宅に訪問する場合に比べて移動時間なども低減できるため、時間・費用共にメリットが大きくなります。
しかし介護施設へのサービス提供は、定期訪問の契約を獲得するまでが厳しいこともありますので、施設によっては根気強く営業活動を行う必要があります。
以上が、各移動手段におけるメリット・デメリットとなります。
移動理美容車を個人で持つのはあり?価格帯や利便性の面で考察する
紹介した3つの移動手段のほか、訪問美容の移動手段として耳にするのが「移動理美容車」です。
移動理美容車は、小型トラックや大型乗用車にシャンプー台などの理美容設備を備え付けたもので、以前「訪問美容をやるために購入した」という個人で活動する訪問美容師が話題に上がったこともあります。
今回は移動手段の紹介ということで、この「移動理美容車」の価格帯や利便性について紹介していきます。
価格は中古車でも500万円ほど。新車だと1000万円以上になることもある
移動理美容車は、トラックの荷台を理美容専用に改良しているだけあって、かなり高価です。
中古車でも500万円ほど、新車で購入するとなると1000万円以上になることもあります。
個人で訪問美容をされる場合、初期投資としてはかなり負担が大きくなってしまうでしょう。
ですので、現状個人で所有している方は少なく、団体や美容室単位で購入されている方が多いようです。
◆レンタルを行っている場合もあるが、相場は約100万/月~
業者によっては移動理美容車のレンタルを行っている場合もあります。
しかし、設備などが通常のレンタカーとは全く異なるため、レンタル額の相場も約100万/月~と高額です。
移動理美容車は高額な分、その利便性は高い
一方で、利便性がかなり高いことも事実です。
ものによってはシャンプー台や給湯器、紫外線消毒器、タオルウォーマーがついていることもあり、仮設美容室としても使えるほどに機能が充実しています。
実際、店舗移動で一時的に仮設美容室として使用する美容師の方もいます。
高額である分、1台所有していれば訪問エリア・サービス内容がより充実することでしょう。
まとめ:訪問美容での交通手段を選ぶ際には「荷物量」と「移動範囲」を考える|乗用車での訪問が最も無難
今回は、乗用車・バイク・公共交通機関におけるメリット・デメリットと、移動理美容車について紹介しました。
各移動手段におけるメリット・デメリットから読み解けることは、『訪問美容における移動手段を選ぶ際「荷物量」と「移動範囲」は必ず考えなければならない』ということです。
荷物量を増やすのか減らすのかは、「シャンプーをするかどうか」「ヘアカラーをするかどうか」など、どのようなサービスを提供するかによって大きく変わります。
訪問美容を始める上で「サービスの幅を広げること」「サービスの質を高めること」を視野に入れるのであれば、乗用車での訪問がもっとも無難な選択肢だと言えるでしょう。
移動手段を考える事前準備として「サービス内容」「訪問エリア」の設定を行ってみてはいかがでしょうか?