美容師の大変なこと5つ!改善するための対処法やセカンドキャリア、転職
「美容師になったはいいけれど、思ったより大変なことが多い…」
「仕事の時間が長く、プライベートの時間が確保できない…」
美容師という仕事に就いた人で、上記のように悩む方は少なくありません。
確かに、美容師という仕事には大変なことが多くあります。
ですが、せっかく美容師免許を取り、美容師になったのであれば「自分に合う働き方」を模索してみるのはいかがでしょうか。
ここでは「美容師の大変なこと5つ」をご紹介するとともに「大変なことを改善していくための対処法4選」もご紹介いたします。
Contents
美容師の大変なこと5つ
美容師の仕事をしていると「労働時間が長いのがきつい」「立ちっぱなしがきつい」など、仕事に伴う大変さがいろいろとあることに気づきます。
ここでは、美容師という仕事でよく言われる「大変なこと」を5つ紹介します。
①長時間労働
②給料が安い
③休日も練習しなければいけない
④立ちっぱなしで仕事しなければいけない
⑤いろんなお客様に対応する必要がある
①長時間労働
サロンワークの美容師は、月に175時間、1日8〜10時間ほど働いていると言われます。
※参考:厚生労働省 職業情報提供サイト「美容師」
その労働時間の内訳は「営業前の開店準備」「お客様へのサービス提供」「閉店後の後片付け」です。
美容師という仕事は、その仕事の性質上、髪の毛の掃除や道具の消毒、薬剤の管理、お客さん情報の管理など、閉店後にもやることが多くあります。
そういった作業をしていると、すぐに1、2時間が経ってしまうことも珍しくありません。
また、特に新人だと、閉店後に残ってヘアカットやパーマ、カラーの練習をしなければいけないときもあります。
そうなると、1日のうち、ほとんどの時間を職場で過ごすことになります。
以上のようなことから、サロンワークの美容師はプライベートの時間が確保しにくく、ワークライフバランスが取りづらいと言われています。
②給料が安い
2022年(令和4年度)の、美容師の平均年収は約330万円となっています。
※参考:厚生労働省 職業情報提供サイト「美容師」
とはいえ、これは正社員やパートタイム、自営業、フリーランスを合わせた数字であるため、アシスタント美容師であれば、これよりさらに低くなります。
こういった美容師の給与の現状から「労働時間が長いわりに給料が安い」と感じ、転職や独立、美容師以外の道を検討する人も少なくありません。
美容師のキャリアについては後述します。
③休日も練習しなければいけない
美容師は、一人前のスタイリスト(一人で施術をこなせる美容師)となる前にアシスタント美容師として下積みの期間があります。
このアシスタント美容師の間は、1日も早くスタイリストとして働けるようになるために、休日に施術の練習を行う人もいます。
そのため、ただでさえ少ないお休みがさらに減ってしまうことがあります。
そうすると、サロンワークの美容師は週休1日のことが多いため、文字通り「毎日仕事」という状況にもなりかねません。
④立ちっぱなしで仕事しなければいけない
お客さんの髪の毛をカットする、という美容師の仕事の性質上、基本的には立ちっぱなしで仕事をすることになります。
人によっては、この「立ちっぱなしで業務を行う」ということが体力的にきつく、大変すぎると思うかもしれません。
また、立ちっぱなしで作業することで足がむくみ、帰るころには靴がきつく感じる…という方も少なくないでしょう。
ただ、美容室によっては「座ってできる施術については座りながら行っても構わない」としているところもあります。
「立ちっぱなし」ということに大変さを感じている方は、座っての施術が許されている美容室を探してみるとよいでしょう。
⑤いろんなお客様に対応する必要がある
美容師は、お客様とコミュニケーションを取りながら施術をする仕事です。
なので、自分と相性が悪いお客様や気難しさのあるお客様とも、ある程度のコミュニケーションを取っていく必要があります。
いろんなお客様と接しなければならない、ということは「人とコミュニケーションを取ることが好きだ」という方には、あまり負担にはならないでしょう。
ただ、人とのコミュニケーションに苦手意識のある方にとっては、この点はかなりネックになってくるかもしれません。
ここまで、美容師の大変なことを5つお伝えしてきました。あなたが普段思っていることにも、いくつか当てはまったのではないでしょうか。
また、人によっては上記5つに加えて、以下のような点も「美容師の大変なこと」に入ってくる可能性があります。
・ シャンプーによる手荒れ
・土日祝の出勤
これらの「大変なこと」を改善していくための対処法を、次の章でお伝えします。
大変なことを改善していくためには?対処法4選
上記のような美容師の大変なことが原因で「美容師の仕事、自分にはきついかも…」と思っている方に、4つの対処法をお伝えします。
①転職
②パラレルワーク
③開業
④フリーランス
①転職
あなたがきついと感じているのは、もしかすると「美容師という仕事に対して」ではなくで「今働いている職場に対して」かもしれません。
確かに、先述したように、厳しい労働環境の美容室も少なくありません。
ただ、最近は労働環境の改善もあり、以前よりホワイトな職場が増えてきています。
今いる職場で「労働時間が長すぎるのが大変」「給料が安すぎることがきつい」などと感じているのであれば、条件がより良い職場を探してみてください。
また、労働時間を短くしたいのであれば、パートタイムや契約社員で働くという手段もあります。
美容師として、あなたの希望に合う働き方ができるように、場所を変えていくことをオススメします。
ただ、それでもどうしても美容師という仕事が大変すぎて向いていないと思うのであれば、違う職業に転職するのも一つの選択肢です。
②パラレルワーク
美容師免許という資格を活かして美容師以外の働き方をする、という対処法もあります。
美容師免許を活かして働ける仕事の例には、以下のようなものがあります。
・ヘアカラーを専門にするお店で、カラーリストとして働く
・まつげエクステンション(まつエク)やまつげパーマなどを専門にするアイリストとして働く
・ブライダルサロンやフォトスタジオで、ヘアセットやメイクを行うスタイリストとして働く
・着付け技術を身につけ、着付けのできる美容師として、着物レンタルショップなどで働く
・高齢の方やケガ、病気などで外出できない方のもとに訪問して施術する訪問美容師として働く
上記のような仕事を検討するとき、いきなり「どれか一つに絞って転職する」という進め方もいいですが、パートタイムや契約社員でこれまでと同じ仕事をしながら、パラレルワークを模索していく、という方法もあります。
最後にご紹介している「訪問美容師」については、以下コラムでも詳しくお伝えしていますので、ご興味があればぜひご覧ください。
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③開業
「人に雇われて働くのがしんどい」「営業時間や休日などを、自分で設定できるようになりたい」という思いがある方は、美容室を開業して独立する、という対処法があります。
ただ、開業する場合、十分なスキルや経験が必要になってくるので「美容師として働きはじめてまだ日が浅い」という方は、まずしっかりとスキルと経験を身につけ、スタイリストになることをオススメします。
また、美容師としてのスキルや経験が十分にあっても、開業する場合、経営の知識なども必要です。
一般的に、美容室を開業する場合、1,000万円〜1,200万円の開業資金が必要になるといわれます。
その内訳は内外装工事費用(500万円前後)、備品購入費用(200万円前後)、物件取得費用(150万円前後)、運転資金(200万円前後)です。
開業して美容室オーナーとなる場合、上記のようなお金の調達、経営における収入と支出のバランスなども考えていかなければなりません。
より詳しい開業資金の詳細や、開業資金の抑え方、開業届の書き方などについては、以下コラムで解説していますので、よければぜひご覧ください。
美容室の開業資金はいくら必要?資金の内訳や調達方法、費用の抑え方
訪問美容師の開業届の書き方・提出方法まで徹底解説 | その他の必要な手続き・届出も紹介
④フリーランス
美容師として働く大変さを改善する対処法として「フリーランスで働く」という選択肢もあります。
フリーランスで働くメリットとしては、主に以下の4つが挙げられます。
・自由な働き方を実現できる
・ワークライフバランスが取りやすい
・ある程度以上、自分がやりたい仕事ができる
・将来的な収入アップが見込める
上記のメリットだけを見ると、フリーランスという働き方がすごく良いもののように思えますが、もちろん大変なこともあります。
・知名度がない状態で始めると、お客様が来ない
・最初の集客がかなり大変
・リピーターのお客様が増えるまで、収入がなかなか安定しない
・SNS集客やweb集客に詳しくなる必要がある
など
ざっと挙げただけでも、フリーランスという働き方には、上記のような大変なことがあります。
大変なこととメリットを天秤にかけて、メリットが勝つようであれば、あなたにはフリーランスという働き方が向いているのかもしれません。
フリーランス美容師については、以下コラムでも詳しく述べていますので、よければご覧ください。
フリーランス美容師の集客方法7つ|成功するために押さえたいポイント
まとめ
ここまで「美容師という仕事の大変なこと5つ」「大変なことを改善していくための対処法4選」をお伝えしました。
美容師という仕事は、自分のスキルを使ってお客様を笑顔にできる、やりがいのある仕事です。
ただ一方で、労働時間や給料などの条件が悪く、辞めたいなと思うこともしばしばあるでしょう。
しかし、せっかく思いを持って美容師免許を取ったのであれば「あなたの理想の働き方を実現できる職場や環境」を模索してみてはいかがでしょうか。
この記事の情報が、あなたが今後の働き方を考える際のお役に立てば幸いです。
当サイト「GOCHOKI」では、訪問美容師に関心ある方に役立つ内容の記事を多数掲載しています。
訪問美容に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。