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ドライシャンプーを介護・看護に取り入れる方法は?必要な道具、やり方

2024.01.26

ドライシャンプーを介護・看護に取り入れる方法は?必要な道具、やり方

親の介護をしていて悩ましいことのひとつは「入浴介護や洗髪介護は、週に何回くらいすればいいのか?」ということではないでしょうか。

特に入浴介護となると、時間もかかり体力的な負担も大きいので、毎日行うことはなかなか難しいでしょう。

そこでオススメなのが、水のいらないドライシャンプーです。
入浴介護ができないときに使用することで、親のからだの清潔を保ちつつ、時間や体力的な負担を軽くすることができます。

(※ただし、ドライシャンプーは継続しての利用は推奨されていないので、入浴介護も行う必要はあります)

ここでは「入浴介護、洗髪介護の負担を軽くできるドライシャンプーとはなにか」ということや「ドライシャンプーするときに必要な道具」「ドライシャンプーのやり方」などをお伝えします。

そもそもドライシャンプーとは?

ドライシャンプーを介護・看護に取り入れる方法は?必要な道具、やり方

ドライシャンプーは、水を使わずに洗髪できることから「水のいらないシャンプー」と呼ばれています。

元々は看護の現場などで、頻繁に髪を洗うことができない方向けに開発されたものでした。
ですが、現在では、介護の現場や、災害時の備えとして使われるケースも増えています。

また、看護や介護、災害時などのケースだけでなく、若い世代の方向けのドライシャンプーも近年は販売されています。

そんなドライシャンプーは現在、スプレータイプや泡タイプが主流となっています。
基本的な使い方は「髪に馴染ませた後、タオルで髪をしっかり拭き取るだけ」なので、入浴介助や洗髪介助に比べると時間も労力も少なくて済みます。

ただ「馴染ませて拭き取るだけで大丈夫なの?」と思う方もいるかもしれません。
ですが、ドライシャンプーを使用することで消毒と皮脂吸着効果が得られるので、髪のベタつきを抑えながら清潔にすることが可能です。

とはいえ先述したように、ドライシャンプーは長期間継続して使用してよいものではありません。
洗い流すシャンプーを使った洗髪も、2、3回に1回は行うようにしてください。

<洗い流すシャンプーとドライシャンプーの違い>

洗い流すシャンプー:
界面活性剤の機能によって髪の汚れや皮脂を浮かせ、浮かせた汚れをお湯で洗い流すことによって清潔にする

ドライシャンプー:
消毒と皮脂吸着効果のあるアルコールで髪を消毒しベタつきを抑える

ドライシャンプーを介護や看護に取り入れるメリットと注意点

ドライシャンプーを介護・看護に取り入れる方法は?必要な道具、やり方

スプレーや泡タイプのドライシャンプーであれば、入浴介護や洗髪介護の代わりとして使用することで、すぐに介護や看護に取り入れることができます。

ドライスプレーを使用することで介護する側もされる側も日々の負担が減り、気持ちに少し余裕を持って過ごすことができるようになるでしょう。

ただし、ドライシャンプーの使用にはメリットもあれば注意点も存在します。

まず、メリットとしては以下のようなものが挙げられます。

ドライシャンプーを使用するメリット
短時間で洗髪をすることができる
・日々の介護負担を軽減できる
・親の髪の毛、頭皮を清潔に保つことができる

一方で、注意点には以下のようなものがあります。

ドライシャンプーの注意点
・ドライシャンプーは洗い流すシャンプーより洗浄力が低いため、継続した使用はできない2、3回に1回は洗い流すシャンプーを使う必要がある)
・ドライシャンプーだけを継続して使用するとフケやかゆみ、かぶれの原因になることがある
・洗浄成分が頭皮に残ってしまうため、敏感肌の方はかゆみや赤みが生じることがある

上記のように、ドライシャンプーは便利ですが万能ではありません。
注意点に気をつけて介護や看護に取り入れていきましょう。

ドライシャンプーを、介護・看護で行う際に必要な道具

ドライシャンプーを介護・看護に取り入れる方法は?必要な道具、やり方

介護や看護の場面で、ドライシャンプーを使って洗髪するときは以下のような道具が必要になります。

ドライシャンプーをするとき用意するもの
・ビニールシート
・バスタオル
・タオル2枚
・ドライシャンプー
・やわらかめのヘアブラシ
・ドライヤー

ただ、バスタオルやビニールシートなどは、介護される方の要介護度によっては必要ないかもしれません。

次章「介護・看護における、ドライシャンプーのやり方」を読んで、あなたの親に合うやり方を実践してみてください。

介護・看護における、ドライシャンプーのやり方

1、まず、ヘアブラシで髪をといておく
2、頭の下にビニールシートとバスタオルを敷く
3、用意したドライシャンプーをタオルに馴染ませ、頭頂部から髪の先にかけて揉み込んでいく
4、髪全体にドライシャンプーが馴染んだら、ヘアブラシでとく
5、お湯で絞ったタオルで、ドライシャンプーをしっかり拭き取る
6、ドライヤーで全体を乾かす
7、バスタオルやビニールシートを外し、準備したものを片付ける

ドライシャンプーを使用するときには、上記のような手順で行うことをオススメします。

特に、4の工程では、ヘアブラシを使うことでドライシャンプーが髪の毛1本1本に行き渡り、消毒や皮脂吸着効果がより得られるようになります。

また、5の工程のタオルでの拭き取りが甘いと、かゆみやフケにつながることもありますので注意が必要です。

介護や看護の現場でドライシャンプーを使用するときは、上記のようなポイントを押さえて使用していきましょう。

介護・看護における、お湯を使った洗髪のやり方(ケリーパッドを使用する場合)

これまでにも述べてきたように、ドライシャンプーを使用する場合であっても、2、3回に1回は「お湯で洗い流すシャンプー」をする必要があります。
(※ドライシャンプーだけを継続して使用していると、フケやかゆみなどの原因となるため)

そこでここでは、お湯を使った洗髪のやり方についてもお伝えいたします。

まず、「お湯を使った洗髪介護」を行う際には以下の道具を用意してください。

お湯を使った洗髪介護の際、必要な道具
・シャンプー
・コンディショナー
・ケリーパッド
・500mlペットボトル2〜3本
・タオル3〜4枚
・ドライヤー
※ケリーパッドは、ビニール製のパッドで、髪を洗うときに使うお湯をバケツなどに移す道具です。
※ペットボトルについては、あらかじめふたに数ヶ所穴を開けておき、シャワーとして使えるように準備しておきましょう。

お湯を使った洗髪介護の手順
1、髪をとかす
2、ケリーパッドに頭が入るように横になってもらう
3、ペットボトルで、シャワーのようにお湯をかける
4、シャンプー、すすぎ、コンディショナー、すすぎの順で洗髪する
5、タオルでお湯をしっかり拭き取る
6、ドライヤーで髪を乾かす
※ペットボトルにいれたお湯が冷めないよう、できるだけ手早くやることが大切です。

お湯を使った洗髪はドライシャンプーよりも大変ですが、その分汚れがよく落ちます。
清潔のために、2〜3日に1回はお湯を使った洗髪をするようにしてください。

ドライシャンプーを使った洗髪も難しい場合、訪問美容を利用するという選択肢もある!

ドライシャンプーを介護・看護に取り入れる方法は?必要な道具、やり方

「親の状態的に、自分たちが洗髪や入浴介助を行うことが難しくなっている…」
「洗髪や入浴介助をする時間や気持ちの余裕が無くなってきている…」
「親が、洗髪を嫌っていてなかなか自分たちで介護ができない…」

親の介護をされている方の中には、上記のようにお悩みの方も多いかもしれません。

もし、ドライシャンプーを使った洗髪も難しい場合には、家に来て洗髪をしてもらえる「訪問美容」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

訪問美容では、以下のような方を対象にヘアカットやカラー、洗髪などのサービスを行っています。

訪問美容の対象者
・自宅や施設で介護を受けている
・病気や怪我で美容室に行くことができない
・育児のため美容室に行くことができない

訪問美容を使い、シャンプーのみのサービスを受ける場合は、おおよそ2,000円〜3,500円ほどで利用することができます。

ただ、訪問美容の利用は誰でもできるわけではありません。
介護の度合いや身体の状態、認知症の有無などから総合的に判断されることになります。

訪問美容の利用ができるか知りたい場合は、訪問美容を行っている美容室に直接問い合わせてみましょう。
利用可能かどうか判断してくれます。

関連コラム
→ 自宅に訪問してシャンプーしてくれる訪問美容 | 寝たままでもラクに利用できる

→ 訪問美容って私でも利用できるの?サービスの流れと料金を紹介

まとめ

ここまで「入浴介護、洗髪介護の負担を軽くできるドライシャンプーとはなにか」「ドライシャンプーするときに必要な道具」「ドライシャンプーのやり方」などについてお伝えしてきました。

ドライシャンプーは、注意点を押さえて使用すれば、日々の介護負担を軽くする非常に便利なアイテムです。

洗髪介護に負担を感じている方はぜひドライシャンプーの使用を検討してみてください。

また、入浴介護や洗髪介護を行うことが難しい状況にある方は、最後に紹介した「家に来て洗髪をしてくれる訪問美容」の利用を検討してみることをオススメします。

当サイト「GOCHOKI」では、訪問美容に関心ある方に役立つ内容の記事を多数掲載しています。訪問美容に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

→ 訪問美容「GOCHOKI」のお役立ちコラム