美容師免許を持つ人だけができることとは?独占業務と免許を活かせる仕事6選
美容師になるためには美容師免許が必須となります。
ですが実は、美容師免許が美容師以外の仕事にも役立つことはご存知でしょうか。
この記事では「美容師免許を持つ人だけができること」を説明した後、「美容師免許が必須な仕事5選」と「美容師免許が活かせる仕事6選」を紹介します。
Contents
美容師免許を持つ人だけができること
「美容師法」では、国家資格である美容師免許について以下のように記されています。
美容師の免許を持たないものは美容を業として行うことはできない。 なお、業とは反復継続の意思をもって行うことで、有料・無料は問わない。 美容とは「パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」とされており、染毛やまつ毛エクステンションも美容行為に含まれる。 なお、美容師がカッティングを行うことは差し支えない。 |
つまり「美容行為を行うことができるのは美容師免許を持つ者だけである」と書かれているのです。
なので、以下に示すような美容サービスに関わる場合、いずれも美容師免許が必要になります。
<美容行為の例>
・ヘアカット
・ヘアカラー
・パーマ
・結髪
・メイク
・アイブロウ
・まつ毛エクステ
・まつ毛パーマ
・ヘアセット
・スタイリング
・シャンプー
・トリートメント
・ウェットヘッドスパ
など
上記のように、美容師免許を持つ人だけができることには、髪のカットやカラーだけでなく、アイブロウやメイク、まつ毛エクステなど、意外とたくさんの行為が含まれています。
そのため、美容師免許という国家資格は、美容師以外の美容に関わる仕事にも活かすことができます。
美容師免許が必須の仕事5選
まずは、美容師以外で美容師免許が必須の仕事を5つ紹介します。
①ヘアメイクアップアーティスト
②スパニスト
③カラーリスト
④アイリスト、アイブロウリスト
⑤訪問美容師
①ヘアメイクアップアーティスト
まず1つ目に、主に俳優や女優、モデル、芸能人などにメイクやヘアセットを施す仕事であるヘアメイクアップアーティストが挙げられます。
化粧品メーカーやエステサロンなどで経験や技術を身につけ、ヘアメイクアップアーティストになっていく方が多いようです。
また、十分なスキルも持っていれば、フリーランスとして活動していくこともできるでしょう。
②スパニスト
スパニストは、ヘッドスパや頭皮ケアを行う職種です。
ヘッドスパには、リラックス効果や頭皮の血行を促進する効果があります。
美容室などで、ヘッドスパを受けたことがある方も多いのではないでしょうか?
ちなみに、水やお湯を使用するウェットヘッドスパを行うためには、美容師免許が必須です。
一方で、ドライヘッドスパについては美容師免許は必要ないとされています。
③カラーリスト
カラーリストは、ヘアカラーのみを専門的に行う職種です。
ヘアカラーだけで仕事をしていくので、通常の美容師よりもカラー技術が優れていなければなりません。
お客様の求めるカラーを提供する、難しいカラーの希望も叶えていく、といったスキルが必要になるでしょう。
カラーリストになる場合であっても、まずはスタイリストとして経験を積む必要があります。
カラーリストを目指したい方は、カラーに強い美容室で経験を積んでいきましょう。
④アイリスト、アイブロウリスト
アイリストは、まつ毛エクステや目つげパーマなどを行う職種です。
一方、アイブロウリストは眉のスタイリングを行います。
どちらの仕事も、美容師免許が必要とされる施術があるので、アイリストやアイブロウリストを目指す場合には、美容師免許の取得が望まれます。
それぞれ、「まつ毛エクステンション技能検定試験」や「アイブロウマイスター」といった民間資格もあります。
アイリスト、アイブロウリストとして経験を積んでいきたい場合は、それらの資格も取得すると、技術への信頼感が高まるでしょう。
参考:JECA「日本まつ毛エクステンション認定機構 技能検定試験」,ジャパンアイブロウアーティスト協会「アイブロウマイスター」
⑤訪問美容師
訪問美容師は、ヘアサロン以外の場所(個人宅や福祉施設、結婚式場など)に訪問し、ヘアカットやカラーなどの美容サービスを提供する仕事です。
出張美容と呼ばれることもあります。
カットやカラーなどの美容サービスを行うことに変わりはないので、美容師免許は必須です。
ですが、「こちらからお客様のもとに訪問する」「顧客層が異なる」点が、一般的なサロンワークとの違いです。
予約が入っている時間に、こちらからお客様のもとに訪問するので、働き方も一般的なサロンとは異なってきます。
訪問美容師の主な顧客層は「病気や介護、育児などで美容室に足を運ぶことができない人」になります。
高齢者のお客様も多いので、福祉系の資格を持っているとより良いサービスを提供できるでしょう。
参考コラム:
訪問美容とはどんなサービス?お客様を喜ばせたいプロの美容師が感動を提供
美容師業は「訪問美容」の時代へ|訪問美容って何?始めるために知っておくべきこととは
美容師免許が活かせる仕事6選
ここからは、美容師免許が必須ではないけれど、あると活かせる仕事を6つご紹介します。
①エステティシャン
②着付け技能士
③ネイリスト
④ウィッグアドバイザー
⑤美容部員、ビューティーアドバイザー
⑥美容メーカー&美容ディーラー
①エステティシャン
エステティシャンは、フェイシャルエステやボディエステなどを行う職種です。
古い角質の除去や、シミ・そばかすにアプローチする施術、脱毛施術など、さまざまな種類があります。
②着付け技能士
成人式や結婚式のとき重宝されるのが、着付け技能士です。
その名の通り、着物の着付けを行います。
人生において着物を着る機会はさまざまですが、なかなか自分だけで着付けできる人は多くありません。
また、着物の着付けに伴って必要になるのが、ヘアセットやメイクです。
美容師免許で得たスキルを持っていれば、ワンストップで全てこなせる着付け技能士として重宝されるでしょう。
着付け技能士の資格を持っていれば、日本文化を代表する着物業界に携わって働くことができます。
③ネイリスト
ネイリストは、爪にネイルアート(マニキュアやジェル、ストーンなどを使った装飾)を施す職業です。
美容師免許を持っていれば、ネイルサロンなどで色彩の知識などを活かして働くことができるでしょう。
また、トータルビューティーに力を入れているヘアサロンなどでは、ヘアカットやカラーに加え、ヘッドスパやネイルも行っています。
ネイルの知識と技術があれば、そういったサロンで即戦力として働くこともできるでしょう。
④ウィッグアドバイザー
ウィッグアドバイザーは、店頭や展示会でウィッグ選びのサポートを行う職種です。
ウィッグの調整や修理、スタイリングには、ヘアセットの知識が必要になってくるので、美容師免許の知識が活かせます。
美容師免許で培った知識と技術があれば、ひとりひとりに合わせた調整ができるウィッグアドバイザーとして重宝されるでしょう。
⑤美容部員、ビューティーアドバイザー
美容部員(ビューティーアドバイザー)とは、百貨店や化粧専門店などでお客様にメイクしながら商品を紹介する職業です。
お客様へのメイクや接客だけでなく、商品の検品やバックヤードの整理なども行っています。
美容部員(ビューティーアドバイザー)として働く場合、美容師免許は必要ありませんが、美容に関する知識はキャリアアップのために活かすことができるでしょう。
⑥美容メーカー&美容ディーラー
美容メーカーは、美容商材や美容器具と呼ばれるシャンプー剤やカラー剤、施術のときに使うハサミや美容設備の開発・製造を行い、美容ディーラーに卸す職種です。
また美容ディーラーは、ヘアサロンやスタイリストにそれらの商材を卸し売りする職種です。
商品を売り込む顧客が美容師になるので、美容師としての知識や経験を活かして働ける仕事のひとつと言えるでしょう。
まとめ
ここまで、「美容師免許を持つ人だけができること」をお伝えした後、「美容師免許が必須の仕事5選」「美容師免許が活かせる仕事6選」をご紹介しました。
美容師免許という国家資格は、いわゆるヘアサロンの美容師以外の職種でも活かすことができます。
あなたがやりたいと思う仕事を見つけるために、この記事の情報がお役に立てば幸いです。
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訪問美容に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。