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介護中の親の白髪染めには「訪問美容」が利用できる!対象者や利用の流れについて解説

2024.07.23

介護中の親の白髪染めには「訪問美容」が利用できる!対象者や利用の流れについて解説

歩行が難しくなってきた、認知症が進行してきたなどの理由から、「親を美容室に連れていくことが難しくなってきた」というのはご家族からよく聞く声のひとつです。

とはいえ、散髪やヘアカラーをしなければ髪がボサボサになり、白髪が目立ちはじめます。
衛生的な問題もありますし、本人が外出やコミュニケーションを嫌がってしまうこともありえるでしょう。

ここでは、介護が必要な方や認知症の方が利用することのできる「訪問美容」というサービスについてお伝えします。

また、利用の仕方も合わせてお伝えしますので、そちらもぜひ参考になさってください。

【親の介護】白髪染めは訪問美容でしてもらえる!

介護中の親の白髪染めには「訪問美容」が利用できる!対象者や利用の流れについて解説

訪問美容では、プロの美容師がお家や介護施設に来てカットやカラーをしてくれるうえ、条件を満たせば介護者も散髪してもらうことができます。もちろん白髪染めも可能です。

訪問美容を利用することで、これまで親を美容室まで連れていき、歩行介助をしていた負担が減り、その分時間や気持ちに余裕を持つこともできるでしょう。

訪問美容のサービス内容や対象者について、以下で詳しくご説明いたします。

訪問美容ってなに?

介護中の親の白髪染めには「訪問美容」が利用できる!対象者や利用の流れについて解説

認知症や歩行困難などで美容室へ足を運ぶことが難しい方のところに、プロの美容師が訪問して散髪サービスを行ってくれるのが、訪問美容です。

自宅だけでなく、老人ホーム、介護施設にも訪問してもらえます。

散髪だけでなく、白髪染め、カラーやシャンプー、トリートメントなど、さまざまな施術をしてくれます。

そのため、まるで美容室に行ってサービスを受けているかのような気持ちを親御さんに味わってもらうことができるでしょう。

訪問美容のサービス内容

訪問美容の具体的なサービスには、以下のようなものがあります。

訪問美容メニュー
・カット
・白髪染め、カラー
・ブロー
・シャンプー
・トリートメント
・パーマ
・お顔のお手入れ
など

これらを見ると「普通の美容室と同じようなサービスが受けられる」ということがわかります。

それに訪問美容師は、認知症の方や介護が必要な方の施術に慣れているので、安心してカットや白髪染めを任せることができます。

また、訪問美容サービスによっては、眉カットやマッサージ、ネイルまで行っているところもあります。

親御さんに
「昔行っていた美容室と同じくらいキレイに白髪染めをしてほしい」
「マッサージやネイルもしてほしい」
というような要望があれば、ぜひ訪問美容師に一度相談してみましょう。

ここまでにお伝えした「訪問美容」を利用するメリットは
「訪問してカットや白髪染めしてもらえる」
「介護が必要な状態でもカットや白髪染めしてもらえる」
ということだけではありません。

「身だしなみを整えることで、気分転換になる」
「身だしなみを整えようという意識につながる」
「気持ちがスッキリとして、前向きな気持ちが生まれる」
といった、精神面での好影響が期待されるという点も大きなメリットとして挙げられます。

これまで訪問美容を利用したことがなかった、という方は、ぜひ一度利用を検討してみることをオススメします。

訪問美容の利用の流れは、後述します。

参考コラム:
→ 訪問美容とはどんなサービス?お客様を喜ばせたいプロの美容師が感動を提供

→ 認知症の家族のヘアカットが大変!訪問美容をオススメする理由

訪問美容の対象者

・認知症などがあり、美容室に行くのが難しい方
・高齢で外出が難しく、美容室に足を運べない方
上記のような方は、基本的に訪問美容の対象者となります。

より詳しくお伝えすると、訪問美容の対象者は、厚生労働省によって以下のように定められています。

引用:厚生労働省「理容師法施行令第4条第1号に基づく出張理容・出張美容の対象について」

(1) 疾病の状態にある場合のほか、骨折、認知症、障害、寝たきり等の要介護状態にある等の状態にある者であって、その状態の程度や生活環境に鑑み、社会通念上、理容所又は美容所に来ることが困難であると認められるもの

(2) 自宅等において、常時、家族である乳幼児の育児又は重度の要介護状態にある高齢者等の介護を行っている者であって、その他の家族の援助や行政等による育児又は介護サービスを利用することが困難であり、仮に、自宅等に育児又は介護を受けている家族を残して理容所又は美容所に行った場合には、当該家族の安全性を確保することが困難になると認められるもの

つまり、認知症や歩行困難、寝たきり等の要介護状態にあって美容室に行くのが難しい場合、訪問美容サービスが利用できます。

とはいえ、どこの美容室でも訪問美容サービスを行っているわけではありません。
訪問美容サービスを提供している訪問美容室を探し、利用を申し込む必要があります。

それでは次の章で「訪問美容の利用の流れ」について説明いたします。

参考コラム:
→ 【利用者さま向け】訪問美容の対象者を解説!安心かつお得に利用する方法も

訪問美容で白髪染めをしてもらう時の利用の流れ

介護中の親の白髪染めには「訪問美容」が利用できる!対象者や利用の流れについて解説

「親の白髪染めやカットをしてもらうために訪問美容を利用したい」と思ったら、まず訪問美容をしてくれる美容室を探し、予約をする必要があります。

また、訪問美容サービスを受ける日の流れもあらかじめ知っておくと、安心して訪問美容師を迎えられるでしょう。

ここでは、訪問美容サービスの探し方から、当日の利用の流れまでを説明します。

訪問美容をしている美容室を探す

訪問美容の探し方には、大きく分けて次の4つがあります。

 

1.介護事業所に問い合わせる
現在、何かしらの介護サービスを受けているのであれば、介護事業所のスタッフに訪問美容について問い合わせてみましょう。

デイサービスなどの事業所は、訪問美容を行っている訪問美容室と提携していることがあります。

また、地域の事業所と関わりのあるケアマネージャーさんに聞いてみるのも良い方法です。

 

2.地方自治体に問い合わせる
介護保険課や介護保険事業課といった窓口に相談することで、要介護の方の訪問美容サービスについて教えてもらえる可能性があります。

また、自治体によっては訪問美容の利用に費用助成を行っていますので、費用助成の情報についても合わせて問い合わせることをオススメします。

費用助成について詳しくはこちらをご覧ください。

 

3.訪問美容室に問い合わせる
ネットで訪問美容室を検索し、電話で問い合わせる方法です。

この方法が一番早いですが「その訪問美容室がどういった施設か」「どんな訪問美容師さんが来るか」などは、自分で調べる必要があります。

私たちGOCHOKIは、美容室オーナーが中心となり、訪問美容を行うサービスを、大阪を中心に提供しています。

GOCHOKIの訪問美容サービスについて、くわしくは以下をご覧ください。

→ GOCHOKI、訪問美容カットサービス

 

4.これまでに利用していた美容室に問い合わせてみる
これまで通っていた美容室に、訪問美容をやっているかどうか問い合わせてみるのもよいでしょう。

もし、訪問美容もやっているようであれば「これまでにカットしてもらっていた信頼できる美容師さん」に引き続き散髪をしてもらえるかもしれません。

新しい美容師さんに担当してもらうことに不安がある場合、まずこの方法を試してみることをオススメします。

利用の流れ

自宅や施設で白髪染めやカットの施術を受けるとなれば「何を準備すればいいの?」「施術中の様子は?」など、気になることも多いはずです。

実際に予約をして白髪染めやカットの施術を受けるまでは、以下のような手順で進んでいきます。

①利用の予約
②訪問・準備
③施術
④片付け
⑤会計・次の予約

それでは、順番に見ていきましょう。

利用の流れ①利用の予約

利用の予約は、電話やメールが一般的です。

事前に、白髪染めの色味や親御さんの疾患・症状に関して、訪問美容師に詳しく相談したい場合は電話での連絡がおすすめです。

訪問日時や利用メニュー・準備しておくものなどを、事前に打ち合わせしておきましょう。

基本的に必要な道具はすべて訪問美容師が用意をしますが、コンセントの電源・水道・自宅の椅子などは、準備をお願いされるケースが多いです。

利用の流れ②訪問・準備

美容師が訪問し、美容師が施術前の準備を行います。

まずはビニールシートや新聞紙で床を養生し、カラー剤の汚れや髪が落ちるのを防止します。
鏡や椅子・場合によっては移動式のシャンプー台を設置し、必要な小物も合わせて準備していきます。

また、訪問美容師は美容室同様の施術ができるよう、カラー剤やカラーカップ・ハケ・手袋など多くの荷物を持参します。
大きめの荷物を置けるスペースも用意しておくとよいでしょう。

利用の流れ③施術

通常のサロンと同様、最初にカウンセリングをして仕上がりイメージの共有や、軽い雑談をします。

白髪染めなどの色味は事前に打ち合わせしておく場合が多いですが、このタイミングで微調整をお願いすることも可能です。

セッティングした椅子に座り、服が汚れないよう首回りにタオルやクロスを巻きます。
あとは通常のサロンどおり、髪にカラー剤を塗布し馴染ませ、15分ほど放置したのちに、お湯で洗い流します。

洗髪の方法はシャンプー台を持参する場合もあれば、可能な限りご自身での洗髪を推奨する場合など、サービスによって様々です。

洗髪が終わったらドライヤーで髪をブローし、ブラシで整えセットします。
鏡で仕上がりを確認しOKであれば、施術は完了です。

<訪問美容のポイント>
ご年配の方・療養中の方であれば、長時間椅子に座っていることに身体的な苦痛を伴う方も多いです。

そのため訪問美容サービスでは、なるべくお客様の負担にならない「時短」を意識したカラー施術を提供しています。

・通常より染まりが早いカラー剤を使う
・カラー中は椅子に座りっぱなしでなく、移動OKにしている
・カットとカラーをする日は、カラーを後に行う。そうすればカラーの待ち時間に片付けを終わらせ、滞在時間の短縮ができるため。

など、サロンごとにお客様を気遣った工夫を行っているところが多くあります。

利用の流れ④片付け

床に敷いた養生シートの片付けから落ちた髪の毛の掃除、使用後のお湯の排水など、すべての片付け作業を美容師が行います。

この間、親御さんは椅子に座ったりベッドへ寝転がったりと、通常通りの過ごし方で問題ありません。

利用の流れ⑤会計、次の予約

予約時に決めていたお会計金額を支払い、すべての作業が終了です。

カラーは定期的なメンテナンスが必要なため、もし訪問美容サービスが気に入った場合は、次回予約もあわせて行うとよいでしょう。

以上が訪問美容サービスで白髪染めやカットを受ける、予約から施術までの流れでした。具体的なイメージを持つ助けになれば幸いです。

介護者のあなたも一緒にカット・カラーしてもらえる!

介護中の親の白髪染めには「訪問美容」が利用できる!対象者や利用の流れについて解説

訪問美容は、一般的には「認知症や歩行困難など、何らかの事情で外出が難しい」方のみが受けられるサービスです。

しかし実は施術を受ける本人だけでなく、そのご家族も一緒に利用することが可能です。

実際、以下のような方が、ご本人と合わせて訪問美容を利用されています。

・自宅で親御さんの介護や看病をしているご家族、娘さん、息子さん
・障害があり外出の難しい方と、そのご家族・兄弟姉妹

ちなみに、厚生労働省の定める「訪問美容サービスの利用対象」の要件では、以下のように記載されています。

引用:理容師法施行令第4条第1号及び美容師法施行令第4条第1号に基づく出張理容・出張美容の対象について

(2) 自宅等において、常時、家族である乳幼児の育児又は重度の要介護状態にある高齢者等の介護を行っている者であって、その他の家族の援助や行政等による育児又は介護サービスを利用することが困難であり、仮に、自宅等に育児又は介護を受けている家族を残して理容所又は美容所に行った場合には、当該家族の安全性を確保することが困難になると認められるもの

「介護者も訪問美容を利用できる」という点について詳しくは、以下をご覧ください。

→ 訪問美容は介護・育児で忙しいご家族も利用できる!外出が難しいアナタへ

まとめ

今回は、認知症や歩行困難のため、美容室に行くことが難しくなった親御さんでも利用することができる「訪問美容」とその利用の流れについてお伝えしました。

訪問美容では、白髪染めやカット、カラーだけでなく、普通の美容室とほぼ同じ施術を受けることができます。

また、多くの場合、介護者も同時にヘアカット、カラーをしてもらうことが可能なので、日々の負担を軽減することにもつながります。

親御さんの白髪染めに悩んでいるのであれば、ぜひ一度、訪問美容の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

当サイト「GOCHOKI」では、訪問美容について知りたい方に役立つ内容の記事を多数掲載しています。
ぜひ参考にしてください。

→ 訪問美容「GOCHOKI」のお役立ちコラム